代理公開
Tp吹き様から原稿が届きましたので代理公開させて頂きます。
以下Tp吹きさんの原稿
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(タイトル:「時間」作者:Tp吹き、年齢:20、相手「元カノ」)
あの時、僕の中の時間は止まった
何をしても、誰と話しても、僕の時間が進むことはなくなった
あの時のまま、あの頃のまま、僕は君を思っている
恋人として最後に会ったのは、二年前
君から別れの言葉を聞くまで、一緒の時間が永遠に流れると思っていた
いつまでも続くと思っていた
でも、それは叶わなくなり、僕は前に進む足を失った
君は新たな足を踏み出した
君と、君の新しい恋人が二人でいるのを見るたび、僕は消えてた
心が支えきれない感情に押しつぶされながらも、口から出た言葉は「お似合いだね」「幸せにね」
その言葉を口にすればするほど僕の記憶は掠れ、その奥の感情もむき出しになった
もう一度、あの頃に戻りたい
忘却が人間の常であるとするなら、僕はもう人間じゃなくていい
僕は、君のことが忘れられない
君のことを忘れるぐらいなら、僕は人間じゃなくてもいい
この思いを抱き続けていれば、いつかは、君が振りかえるかもしれない
僕が、君に追いつくかもしれない
でも、それは幻想なのだろう
時が止まったままの時計は動かない
時を刻まない時計は、誰も見てはくれない
ただ、忘れられていくだけの存在にしかならない
大切に使われた時計は、時を刻む音を失うことなく、変わることなく、ただひたすら持ち主を思い続けて刻み続ける
動かなかった時計も、持ち主を想うことが出来れば、また動くのだろう
僕に時を与えるのは、君しかいない。君だけしかいない
君を想うことで、僕は新たな命を宿すことが出来た
忘れられていた時計は、また動く
誰かが僕の音で気づくまで、君が僕の音に振り向くまで動き続ける
前に進んだ君に追いついて、君の目に僕が写るまで、動き続ける
その時僕は、人間として
君にとって大切な存在として
共に歩む命として
君の音を刻み続けたい
永遠に止まることのない時計のように